5G

茨城県水戸市で住宅会社(株)ディレクタや防水・塗装・基礎工事や白アリ予防の(有)シュウトクドローンスクールなど数社を経営しています。渡辺秀徳です。

今回は期待が強まる次世代の移動通信方式 5G(ファイブジー)についての記事です。

既にアメリカや韓国では5Gサービスが始まっています。日本では2020年春より順次始まる予定ですが、基礎的な知識についてまとめたいと思います。

5Gが創り出す未来

期待が高まる5G時代を象徴するコンセプトムービー

まずはこの動画を見てください。総務省が作ったコンセプトムービー(約4分)です。

いかがでしょうか。前半のウェアラブルデバイスや、キャッシュレス決済あたりは現在既に実現されている技術ですが、後半に行くにつれて高度な技術を駆使した「ドラえもんの世界」のようになっていきます。

1Gから5Gに至るまでの歴史

そもそも5G は5th Generation(第5世代移動通信システム)の略称です。ここまでの振り返りをするところから始めましょう。

資料:https://www.nttdocomo.co.jp/corporate/technology/rd/tech/5g/

こちらはNTT DOCOMOさんのホームページからお借りしたものです。1980年代から開始したモバイル通信ネットワークは、10年ごとに大きく進化しているそうです

私自身、一番印象に残っているのはiPhoneの登場です。iPhoneは2007年1月9日に正式発表され、同年6月29日にアメリカで発売されました。その発売時には衝撃が走りましたよね。

アップルストアや直営店の周囲では発売日前から1000人が行列し、ほとんどの店で1時間程度で完売状態になってしまった。非番の警察官が店舗を警備する騒動にもなったという、歴史的瞬間が印象に残っています。

2008年の6月9日には後継機種となるiPhone 3Gを発表し、7月11日に出荷開始したことで、初代iPhoneは総売上台数6,124,000台を記録しました。

5G、3つの特徴

現在の4Gが5Gに進化することで、一体何が変わるのでしょうか?今度はKDDIさんのイラストをお借りして説明します。

資料: https://iot.kddi.com/5g/

上記イラストからも分かる通り、5Gは4Gに比べて通信速度は20倍、遅延は10分の1、同時接続数は10倍となっています。

では実際にはどんなメリットがあるのか。特徴ごとにまとめていきます。

①高速・大容量で得られるメリット

4Gよりも大容量の通信が可能になり、高精細な画像やデータ容量の大きい動画の利用が可能になる

分野既存技術5Gの世界
セキュリティ人の存在人物の認識・特定行動の認識・特定
自動運転前方自動車の存在環境・標識の認識車種・ナンバーの認識
コンテンツHD画像・動画配信4K/8Kの画像・動画配信
医療患者の大まかな病状特定疾患の予後確認高度な診断在宅医療

②低遅延によって得られるメリット

通信における「遅れ」が短縮され、リアルタイムに近い通信が可能になる

素早いフィードバックが求められる自動運転の制御やVR/ARでの活用が可能になる

分野既存技術5Gの世界
自動運転自律的判断・制御
(自動車内で判断・制御)
周辺自動車・環境も含めた判断・制御(交通状況・他自動車情報も加味した制御)
自動制御自律制御協調動作環境連動動作
VR/AR端末固有のコンテンツ人体へのフィードバック遅延による没入感毀損ネットワークを介した仮想空間の広がりリアルタイムフィードバックの実現

③多接続によって得られるメリット

多くの端末を同時に接続できるので、機器監視やスマートシティなどIoT分野での活用が可能になる

分野既存技術5Gの世界
状態解析少ないセンサー数複数のセンサーを接続するハブ機器の設置が必要(サブシステム)センサーを必要な箇所に適宜配置多くのセンサーによる精度向上

これだけだと、少し分かりづらいと思いますので、次の項目では動画を使って紹介していきます。ご安心ください。

ビジネスに置き換えてみる

3つの特徴によって、ビジネスの現場ではどのように活用されるのでしょうか。SOFTBANKさんの動画が分かりやすいので、そちらをお借りしながら説明していきます。

リアルタイムぼかし処理( 大容量×低遅延)

映像加工をネットワーク上で行うことができる。

例えば複数人が写っている映像に対してAIを活用してリアルタイムに顔にぼかし処理を入れた映像の作成・配信が可能に。

この技術によりテレビの報道番組の生放送などで顔にモザイクを入れて、プライバシーを守ることができる。

リアルタイム動線分析(大容量×低遅延)

人の導線の解析をネットワーク上で行うことができるようになる。

例えば、カメラの映像から人の姿勢や位置情報、年齢や性別を読み取り、リアルタイムにデータ化して分析することが可能になる。

この技術により小売店でどのような属性の顧客がどの商品に興味があるのかなどの分析を行うことができる。

大容量のVRコンテンツをリアルタイム配信(大容量×低遅延)

例えば8KのVR用映像を遠隔でスムーズに伝送することができるので、自宅にいながらでもスポーツやコンサートを会場にいるような臨場感で体験することができるようになる。

ロボットアームの遠隔操作

例えば、現地のロボットアームの映像をモニターに投影し、遠隔地でその映像を見ながら操作アームを操作することで、現地のロボットアームを操作できる。

さらに、この操作アームに力触覚を搭載することで、遠隔の操作でも硬さや柔らかさなどが伝わり、より精度の高い作業を行うことができるようになる

この技術によって「遠隔手術」や「危険地作業の遠隔実施」などが実現する可能性がある。

3D CAD設計図をタブレットで操作(大容量)

負荷の高い処理を一般的なタブレットなどからでも実施できるように。

例えば、高スペックなパソコンでの操作が必要なCADを使った3Dの設計図データの編集が、iPadなどのタブレットで行うことが可能になる。

建設現場でリアルタイムに設計図データを編集することが可能になり、業務を効率化できるようになる。 これは助かりますね!

いかがでしたか?

5Gのコンセプトムービーのような世界は少し先かもしれませんが、ビジネスの分野でもかなりの恩恵がありそうな次世代技術。

いつの時代も「まわりがやり始めたら始める」では大きく遅れを取ってしまうものです。

自分自身の業界に置き換え、5年後、10年後を見越した取り組みをしていきましょう。

渡辺秀徳でした。

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