一億総クリエイター時代、素人がプロの仕事を奪うのか?

茨城県水戸市で住宅会社(株)ディレクタや防水・塗装・基礎工事や白アリ予防の(有)シュウトクドローンスクールなど数社を経営しています。渡辺秀徳です。

テクノロジーの進化により、誰でもカンタンに情報発信できるようになりました。

twitterやFacebook、Instagram、YOUTUBE、ブログなどで自分の主張や作品を披露することができます。

そこに「いいね!」などの評価がつく今の時代は一億総クリエイター時代と言われていますよね。

私自身も twitterやFacebook、このブログと各所で情報を発信していますが、昔よりも明らかにアウトプットが楽になっています。そうなると、真価が問われるのはプロのクリエイターたちです。

テクノロジーが変えた、二つの現実

これらが加速されたのは、下記の2つの進化が大きいと思います。


  • テクノロジーによって、モノを創るハードルが下がった
  • テクノロジーによって、最適な人に最適なコンテンツが届くようになった

例えば写真の撮影。

知り合いにプロカメラマンがいるので、色々とお話を聞くことがあります。

少し古い話だと、フィルム全盛期は写真を撮ったらカメラ屋さんにフィルムを持ち込み、現像して印画紙にプリントしてもらう必要がありました。

趣味が「カメラ」という人は、大抵趣味にお金がかけられる中高年男性が主でした。

カメラマンと言えば「ワンカットいくら」の商売で、シャッターを切った回数分、クライアントに請求ができたそうです。

一方で現在はカメラのデジタル化により、フィルムを使う人はほんの一握りとなっています。(カメラ女子という新しいカテゴリで、あえてオールドカメラでフィルムを使う人もいるようですが)

スマホさえ持っていれば写真が取れて、その場でSNSに公開したり、友達に写真データを送ることだってできる。

写真の場合はテクノロジーによって

「モノを創る」=「写真を撮る」

「情報発信=SNSやブログ」

ということが素人でも簡単にできるようになったわけです

生き残るプロと絶滅するプロの大きな違い

カメラ屋さんにフィルムを持ち込む人は激減したそうです。結果、カメラ屋さんの多くが廃業に追い込まれました。

さらには家族写真や七五三の写真は、デジタル化とウェブの発達により全国チェーンのカメラスタジオで安価に撮れるようになり、昔からある町のカメラ屋さんは大打撃を受けました。

でも、そんな中でも生き残るプロがいるのも現実です。

自分のビジネスの価値はどこにあるのか?そこを突き詰めたプロ(職人)は生き残っています。フィルムがデジタルに変化しようが、びくともしない人です。

フィルムのデジタル化によって廃業に追い込まれたプロは、「フィルムを印画紙に現像する技術」だけを売っていたから生き残れなかった。

生き残っているプロは「自分自身にこれから何が求められていくのか」にフォーカスし、試行錯誤してきた人です。

私の知り合いのプロカメラマンはフィルム写真の現像の売上や、スタジオでの家族写真の売上が落ちていった段階で対策を必死に考えました。そこで3つのことを決めたそうです。


  • スタジオにいるのではなく出張するカメラマンになる
  • 被写体をリラックスさせ笑顔を引き出せるカメラマンになる
  • 素人では撮れない写真を撮るために常に最新技術を追いかける

どの業界にも言える内容に整理すると、


  • スタジオにいるのではなく出張するカメラマンになる
    →既存の商材や商品に囚われない(事業領域の拡大
  • 被写体をリラックスさせ笑顔を引き出せるカメラマンになる
    →素人やハイアマチュアとの差別化(技術の向上
  • 素人では撮れない写真を撮るために常に最新技術を追いかける
    →素人やハイアマチュアでは太刀打ちできない機材の充実(事業への投資

とまとめられますね。

「どうせ素人」と侮る経営者に明日は来ない

建築業界でいえばDIYの一般化による「自分でリフォーム」の普及や、施主が自分で家を建てる「ハーフビルド工法」が挙げられます。

アパレル業界でいればネットショップや個人間オークションサイトの普及によるリアルな店舗での売り上げ減など。

プロから見れば、最初は小さな小さな動きだったかもしれません。「所詮素人でしょ」と侮っていたかもしれません。 ですがテクノロジーの進化による影響は無視できないレベルになっています。

だからこそ、「ビジネスにおける自社の強みは何か」を本気で考えないと、地元のフィルムカメラ屋さんのように淘汰されてしまいます。

現在、何かをやるための初期コストはどんどん低くなっています。

アイデアを思いついたらすぐやる。 明日ではなく、今日やる。

このスタンスで挑戦しましょう。

渡辺秀徳でした。

この記事が気に入ったら
フォローしよう

おすすめの記事