経営力を磨く

茨城県水戸市で住宅会社(株)ディレクタや防水・塗装・基礎工事や白アリ予防の(有)シュウトクドローンスクールなど数社を経営しています。渡辺秀徳です。

令和3年4月7日、レイクビュー水戸にて私の所属する水戸市倫理法人会主催の講演会「経営力を磨く」が開催されました。経営者はもちろん、社員がトップの考えを知ることも会社経営には大事と考え、弊社社員にも参加してもらいました。

第1部は事業体験報告として「学び・実践・変化」というテーマで、新潟県倫理法人会の永塚靖人様に講話いただきました。

永塚様は1973年生まれで、匠サポートサービス株式会社の代表取締役であり、芸能人の息子さん(18歳)と2人の娘さんの父親でもあります。

昨年の4月から今までの運送事業、倉庫事業に加えて引越しサービスも開始したそうです。

単身女性をターゲットに絞った、きめ細やかなサービスが喜ばれているとのこと。就職や転勤など引越しが集中する3月4月は特に忙しく、「そんなに仕事をとってくるな」と社長が言うほどのようです。

それに対して社員は「頑張ってやります。やらせてください」と応え、社長である永塚さんも「この社員を私は命がけでも守ります」と言うのですから信頼関係の強さがうかがえます。

過去に働いていた会社の取引先の方(後に恩師)の縁があって、平成20年に倫理法人会に入会したそうです。

入会した頃に長男さんのことで悩んでいて、「愛をもってひっぱたいてもいいですよね」と聞いたところ、帰って来たのは意外な返事。

「奥様と毎日30分間会話しているか。素直にそれを信じて実践しなさい!」と。

半信半疑で少しずつ実践していったそうです。

ある日、奥さんが疲れて寝ていたので、したこともない洗濯物を込んでたたんであげたところ、「ありがとう」の心のこもった言葉がかえってきて感動したそうです。

それから夫婦仲が良くなっていくとともに、長男さんとの関係も変わっていったそうです。

また、「両親の足を洗う」ということも実践されたようです。

永塚様は若い頃はしょっちゅう警察の方が家に出入りするほどやんちゃだったようですが、両親の足を洗った際には、苦労して細くなった足を洗いながら涙がとまらなかったようです。

 人を変えることはできない。けど「自分が変われば変わる」 ― このことを身をもって感じたようです。

倫理学は、素直に受け入れて実践することが大事です。私も先祖の墓参りは欠かしませんが、永塚様も毎月のようにお墓参りをして、その際には隣のお墓まで掃除してくるそう。永塚家では元旦にお墓参りが恒例となっているようです。

先にも書きましたが、永塚様は従業員をとても大事に思っているようで、会社の経営理念も一部、設立当初の「お客さま第一主義から社員第一主義」に変更したそうです。熱い思いが伝わりました。

第2部は、倫理研究所法人局から小川太郎様をお招きしてご講和をいただきました。第1部の永塚様の講話内容を交えながら、「経営力」についての説明を分かりやすく丁寧にお話してくださいました。

「経営」の「経」は倫理経営の根幹でもあり、容易に変えない、動かないタテ軸のこと。タテ軸とは「道」とか「理」で、時代が変化しても変わらない原理や原則。経営理念や基本方針を指す。迷って方向を失ったときに戻るべき、経営の原点でもある。  
「営」は、現実の状況に対して、事業や物事がうまくいくかの方策を考え実行することで、技術や技法が属する。

この、「経」のタテ軸と「営」のヨコ軸が嚙み合ってはじめて「経営」となるそうです。新型コロナウイルスの感染拡大により社会生活は一変し、先の見えない状況の中でのかじ取りは一層厳しいものとなっています。

企業はあらゆる力を結集してこの荒波を乗り越えなければなりません。そこで、求められるのがトップの人間力を土台とした「経営力」ということです。

経営力を磨いて発揮しているリーダーの共通点は以下の5点とのこと。

①姿勢が良い

②朝が早い

③心根がすなお

④家庭円満

⑤希望に燃える 

どんな会社にも風が吹いていて、その風の質は、経営者の人格が持つ徳に応じているとのこと。

倫理経営では「小さな実践」を重要視し、経営者自らが率先して生活法則を実践し模範することで、その企業のよき社風が創られるのです。

私も挨拶、返事、後始末、清掃、感謝、約束厳守など日常の小さなことに、心をこめて取り組んでいこうと思います。「社風」は社長のうしろ姿ということを肝に銘じて。

私も今まさに自社の「経営理念」について思案中でしたので、大変勉強になる貴重な時間でした。

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